【書評】「時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」」を読んでスマホのアプリを消しまくった
🤓はじめに
「時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」」を読みました。
🐼読んだきっかけ・理由は?
過去に1回読んで(その時のきっかけは忘れた)勉強会の発表でちょっと言及したのでもう1回読み直しました。
やりたい事たくさんあるけど、できてない事がどんどん溜まっていくこんな世の中じゃ。
👆この本の概要
👆概要
邦題がイマイチなので注意
まず邦題は誤解を招く名前で、あまり良くないです。多分、ちょっと前に売れた「アウトプット大全」を意識したのだと思いますが。
オリジナルのタイトルは「Make Time: How to Focus on What Matters Every Day 」です。直訳すると「時間を作る:毎日大事な事に集中するやり方」です。
Make Time: How to Focus on What Matters Every Day
- 作者:Jake Knapp,John Zeratsky
- 出版社/メーカー: Currency
- 発売日: 2018/09/25
- メディア: ペーパーバック
「時間術大全」と聞くと「時間を良い感じにごにょごにょする方法あれこれ87」と解釈されますが、確かにそういう要素もありますが、それはこの本の主題ではありません。
オリジナルのタイトルのように、「毎日、大事な事に集中する時間を作る」ための本です。
なので、「スキマ時間をうまく使って雑タスクをこなそう」とか、「メールをフォルダ分けして効率良く管理しよう」みたいなのはこの本が言いたい事ではないです。
本文より引用すると、
作業効率を高めるとか、やるべきことを早く終わらせる、生活をアウトソーシングするという話じゃない。 自分にとって大事なことをする時間をもっとつくるためのノウハウ
の本です。
実はそんなに目新しい戦術は多くないのですが、スマホ時代の今にフォーカスしているので、すぐに試せる考え方、ノウハウが多いです。
🤓作者さん
GmailとYouTubeの中の人(開発チーム)二人です。つまり、現代のテクノロジーの専門家です。
そんなテクノロジーの専門家だから、「GmailやYouTubeをうまく駆使して効率化!」と言うかと思いきや、なんと「スマホからGmailやSNSのアプリを消そう」とか言っていますw
彼らの本気度が伝わってきますね。
⏳所要時間
2時間くらい。語りかける感じの砕けた口調で書かれてて読みやすいです。
🙆♂️どんな悩みを持つ人にオススメ?
- 気がついたらスマホに触ってて、一日の終わりに後悔する事が多い
- 色々効率化を工夫しているが、日々が充実している感じがしない
🙅♂️逆におすすめしない人
- もっと色々な事をするためのノウハウがほしい
- もっと効率化したい
- 自分は意思が強いので大丈夫
🤔読むと得られること
- 大事なことのために時間を“つくる”方法(本文より引用
📖同じジャンルの本との比較
特になし
😺本から学んだこと・ココロに残った言葉
基本コンセプト
頑張らずに仕組み化する
無限の泉に意思で立ち向かう事はできない
SNSとか動画とかゲームとか、無限にできちゃうよね
- 「意志力」は脱出口にならない。
- 意志力だけに頼って気を散らすものと戦い続けるより、デフォルトを変更してそういうものから距離を置くしかない
- 日常生活に取り入れやすいものこそが最高の戦術だ。無理してやるのではなく、自然体でやる。そしてほとんどの場合、やっているうちにそれがやりたいことになっていく。メイクタイムを実践することで、大事なことをやる余裕が生まれる。いったんやり始めると、どんどんやりたくなる。
- 「意志力」だけでは絶対に集中できない
スマホのアプリを代表とする無限の泉に意思で立ち向かう事はできない、という考え方をとっています。無限ですからね。
なぜなら、アプリを作ってる側は愛をもって、それが世の中をよくすると思って必死に作っているからです。YouTubeの中の人が言うだけあって説得力が違います。
私もスマホゲームの運用をしていた事がありますが、ユーザーがサービスを好きになって、楽しく使ってもらうために、ものすごーーーい努力をしていました。仕事中はもちろん、日常で使う他のアプリにヒントを探したり、寝ている時に思いついたアイデアを形にしたり。
そんなアプリ、サービスで溢れてる世の中で、個人の頑張りで抗い続けるのは現実的に不可能なのです。
ちょっとだけ不便にする
ではどうやって無限の泉をコントロールするか。
- 気を散らさないようにするには、すぐに反応できないようにするのがいちばん
- 何かに気を取られるたび、集中の深さが犠牲になる
- ほんの数日で新しいデフォルトができあがる
- ちょっとだけ不便にする
- 「スピードバンプ」(減速帯)のようなステップを加えることで、こうした製品・サービスの粘着性を高めているサイクルを断ち切ることができる
ちょっとした暇ができた時に、スマホを開いて、twitterなりyoutubeなりfacebookなりlineなりを無意識にチェックしてしまいますよね?
ちょっとだけ不便にする事で、無意識にSNSチェックしちゃう癖をやめる仕組みを作ってしまおう、という作戦です。
毎日の生活にハイライトを設ける
時間を自分でコントロールするための考え方
「緊急ではないけど重要なもの」にエネルギーを注ごう
- 生産性を高めたからといって、いちばん大事な仕事をしていることにはならない。たんに他人の優先事項にすばやく対応しているだけなのだと
- もっと仕事を片づけても、大事なことをするための時間はつくれない
- 他人によって一方的に指図されるのではなく、時間の使い方を自分で主体的に決められるようになる
- でもたとえやるべきことを全部片づけられなかったとしても、優先事項に集中したほうが、よい1日を送れるはずだ。
- 人が1日をどう感じるかは、自分の身に起こる「できごと」によって決まるのではない。人は「何に注意を向けるか」によって、みずからの現実をつくりあげている
これは7つの習慣の時間管理のマトリックスで解釈するとわかりやすいです。
「7つの習慣」を実践するツール、フランクリン・プランナー|フランクリン・プランナー・ジャパン株式会社より引用して加筆
どんなに効率を上げても、左下の「緊急だけど重要ではない」ものがたくさんできるだけで、右上の「緊急ではないけど重要なもの」はできないので、一日の充実度の向上にはつながらない、ということです。
ハイライトを設ける
ハイライトとは、
- 1日の終わりに「今日のハイライトは何だった?」と誰かに聞かれたとき、どう答えられたらうれしいだろう?その日を振り返るときにしみじみ噛みしめたいのはどんな活動や成果、瞬間だろう?それがあなたのハイライトになる。
- ハイライト選びでいちばん重要なのは、 今日は「緊急性」「満足感」「喜び」のどれをメインに置いた1日にするのかを、直感で決めることだ。
- 「長期目標」と「タスク」のあいだの中間的な活動
- 1つの目安として、60分から90分程度でできることを選ぶ
つまり、「緊急ではないけど重要なもの」をある程度細分化(細分化しすぎるとだめ)して、一日に集中して取り組める時間まで落としこんだものをその日のハイライトとして取り組もう!という作戦です。
オススメの戦術ベスト5
87の戦術が紹介されていますが、全部をやる必要は無いです。(筆者二人が対立している意見は2つの戦術としてそのまま書かれています)
自分にとって良さそうだな、やりやすそうだな、と思ったものから取り組んで見ると良いと思います。私のおすすめベスト5 + @を紹介します。
オススメNO1:戦術17 「気が散らないiPhone」を試す
思い切ってアンインストール!
これはすごい利きますねぇ。気がついたらスマホ触ってますよね?そんなあなたに超おすすめです。
私がやったのは
- 「ソーシャル系アプリ」を削除
- Lineは無理でした
- 「その他の無限の泉アプリ」を削除する
- 全部は無理でした
- ソシャゲ系
- ニュースアプリ
ここまではやりました。
本の中だとメールアカウントを削除してブラウザを無効にするまでおすすめしてたけど(忘れちゃいけない、Gmailの中の人がメール設定を不便にすることを推奨してる)、これは普通に日常生活が困ってしまったので元通りにしました。
自分の場合はSNS系アプリの削除がめっちゃ利きました。どうしても見たかったらブラウザから見れば良いんです。
リアルタイムにメンションに反応しなくても実はそんなに困らなかったです。Twitter楽しいですけどね。でも時間がいくらでも吸われちゃうんで。
一時期に比べると、「ダイスケは最近あまりSNSにいなくて何やってるかわからないな〜」と思われているかもしれませんが、内情はこんな感じでした。
オススメNO2:戦術21 「腕時計」をはめる
「スマホがあるから腕時計なんてしなくて良いじゃん」
そう思っていた時代が私にもありました。(とPHSを手にして以来ずっとそうだった)
時間を確認するためにスマホを開くと、、、
スマホロック解除する ↓ とりあえずホーム画面にあるメールとかSNSとかのアプリ開く ↓ 色々気になってやり始める ↓ 気がついたらけっこう時間経ってる
といういつものループが完成します。
この戦術は何かを我慢したりしなくて良くてお気軽にできる割に、効果が高くてオススメです。
オススメNO3:戦術20 ホーム画面を「からっぽ」にする
これもかなり利きます。
ロック解除したらこんな画面にしています。
よく使う仕事関連のアプリも、全部2ページ目以降に隠しました。
これをするだけで、ちょっとした空き時間に、
スマホロック解除する ↓ とりあえずホーム画面にあるメールとかSNSとかのアプリ開く ↓ 色々気になってやり始める ↓ 気がついたらけっこう時間経ってる
といういつもの時間の使い方の癖を撲滅する事ができました。何かをしようと思ったらひと手間書けないのだけど、それが良い感じに抑止力になります。ひと手間だけなんですけどね。
オススメNO4:戦術23 「朝の巡回」をやめる
以前は、朝起きたら
- ニュースアプリで前日のニュースをチェック
- SNSでみんなの動向をチェック
- メールチェック
- 仕事で使うSlackをチェック
をしていました。
が、これをやめて、自分の事(ハイライトを考える、予定を考える)にエネルギーを使うように変更しました。
世の中で起きている事を早く知るのは楽しいですが、本当にそんなにまめにチェックしないといけないものは少ないので、急いで巡回しなくても大丈夫です。
朝を世の中の巡回から初めてしまうと、自分の事ではなく他人の事から一日がスタートしてしまって、「他人の優先事項」に反応してしまう、自分にとって重要な事に集中できない一日になってしまいがちです。
オススメNO5:戦術08 ハイライトを予定に入れる / 戦術09 予定をブロックする
個人開発がやりたくなるLT会で、個人開発をするための時間を確保するためのtipsとして紹介されていたもの(すいません、どなたかだったかは失念しました・・)とほとんど同じです。
ハイライトに取り組む時間を、カレンダーに入れちゃう。
緊急性が低い(けど重要度が高い)タスクは、忙しいとどうしても後回ししてしまいがちです。
そこで、できるだけ最初に予定を決めちゃうと、そこから逆算して重要度が低いタスクをやる時間を絞る事ができて良い感じです。
私は一日の仕事の時間が流動的だったりするので、朝起きて布団の中でもぞもぞしながらハイライトを決めつつ、ハイライトに取り組む時間をスケジュールアプリ(googleカレンダー)に入れるようにしています。
本に書いてないけど合わせてやった戦術
スマホのアプリタイマーを使う
デジタルウェルビーイングってやつです。
本が発売されたのが2018年の9月なので、この内容を取り込むのが間に合わなかったんでしょうね。
設定をオンにすればこんな感じで一日のアプリを使っている時間を確認できます。
めちゃめちゃスマホ開いてる時間あってビビるはずです。そこで、このアプリ使いすぎやろ!ってものに対して、一日の制限時間を設定しましょう。
私は「Chrome」に1時間の制限をかけています。
制限時間にひっかかっても、どうしても使いたい時はその場で設定変えれば良いので、難しく考える必要はないです。(一日だけ設定を変えるというのがなくてちょっと不便)
これもデメリットほとんど無いのでおすすめ戦術です。
まとめ
おすすめ度 | |
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📚合わせて読みたい
- 作者:スティーブン・R.コヴィー
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
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なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
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